車をより高く売りたい、という人は個人間で売買することもあるかもしれません。とくにフリマサイトなどを利用すると、希望の金額で買い取ってくれる人もいる可能性があるからです。
しかし、個人間の売買にはトラブルがつきものであり、手間もかかります。とくに必要書類を不備なくきちんとそろえるのは面倒ですよね。
本記事では、車の売買に必要な書類について詳しく解説します。フリマサイトでなくても個人間の売買を考えているなら、書類について詳しく把握しておきましょう。
個人売買は書類も自分でそろえる必要がある
個人間で車を売却すると、自分の売りたい値段で売れる可能性があります。販売店で査定をしてもらった際に、「思ったよりも安い」と感じることもあるでしょう。
なぜなら、販売店では買取価格を高くし過ぎると利益が出ないからです。そのため、買取価格を売値ほど高くすることができません。しかし、個人間の売買であれば、販売店の手数料が必要なく、好きな価格をつけることができます。
もちろん必ず売れるとは限りませんが、少なくとも販売店を通すよりは高値で売れるでしょう。ただし、個人間での売買では、書類をすべて自分で調べてそろえる必要があります。
そのため、きちんと必要書類や流れを把握しておかなくては、手間と時間が多くかかってしまい、売却金額に見合わない可能性もあります。
必要書類とは
車を売却する際には、必要となる書類を用意しなくてはなりません。販売店を通して売却するなら販売点が書類を用意してくれて、不備があれば指摘してくれるので問題はないでしょう。
しかし、個人間での売買はそういうわけにはいかず、自分で書類の用意をしなくてはならないので、売り主・買主が用意しなくてはならない必要書類を把握しておくことが大切です。ここでは、車の売買時に必要な書類について詳しく解説します。
売主が用意する書類
車の売主が用意しなくてはならない書類は、以下の通りです。
- 自動車検査証
- 自動車保険証明書
- 自動車納税証明書
- 委任状・譲渡証明書
- 実印・印鑑証明書
- リサイクル券
- 住民票・戸籍謄本
自動車検査証は、いわゆる車検証のことです。車検証は、期限が残っているものを用意しましょう。有効期限が切れているのにそれを伝えずに売却してしまうと、後々トラブルになる可能性があります。
自動車納税証明書は、自動車保険をきちんと支払っている、という証明書です。これが用意できないと、自動車保険を支払っていないのではないかという疑惑が持たれてしまいます。
もし失くしてしまったのなら、再発行の手続きをしてから売却するようにしてください。代理で手続きを誰かに任せることになるなら委任状が必要ですが、本人が手続きをするなら不要です。
また、もし印鑑証明を用意するなら発行から3か月以内のものを用意しておいてください。これらの書類を用意し、不備がないように記載したら手続きができます。
買主が用意する書類
車の売買を個人間で行う際には、買主も自分で必要となる書類を準備しなくてはなりません。買主が準備しなければならない書類は、以下の通りです。
- 自動車保管場所証明書
- 実印・印鑑証明書
買主側が用意しなければならない書類は少ないですが、手続きができるようになったら自動車保管場所証明書と呼ばれる、いわゆる車庫証明が必要です。
車を保管する場所を決めて、早めに準備をしておきましょう。発行には1週間程度の時間がかかるため、早めの手続きが重要です。
また、車庫証明は発行から1か月以内のものしか手続きに使用することができないため、発行後は速やかに手続きを進めてください。そのほか、実印と印鑑証明はセットで必要です。
個人売却にかかる費用
個人間での売却の際には、いくらか現金の用意をしておくことも大切です。現金を用意しておかなくては、必要となる手数料などが支払いできません。個人間の車の売却にかかる費用は、以下の通りです。
- 移転登録手数料:500円
- 検査/登録手数料:車両による
- 車庫証明書取得費用:2,500~3,000円(地域による)
- ナンバープレート交付手数料:2,000円~
ナンバープレート交付手数料に関しては、通常2,000円前後で交付が可能ですが、指定する番号にしたり特別な図柄にしたりすると、7,000円以上かかることもあります。
もし指定の番号、もしくは図柄にしてほしい場合には、事前に運輸支局に電話をして取得できるかどうかを確認し、問題がなければ依頼をしておくようにしましょう。
このほか、もし必要な書類をなくしてしまった場合には、数百円程度の手数料で再発行が可能なため、失くしてしまって困っているならぜひ取得しておきましょう。
個人売却の際の流れ
個人売却をする際には、売却するときの流れを詳しく把握しておくことが重要です。個人で車を売るときの流れは、以下の通りです。
- フリマサイトなどで車を売る相手を見つける
- 必要書類を準備する
- 申請書に記入し、窓口に提出
- 自動車税や必要な費用の支払い
- ナンバープレートの交付と返却
個人売買をするのなら、まずは相手を見つけなければなりません。だれにいくらで売るのかが決まったら、必要になる書類を準備しましょう。
書類を不備なくそろえたら、申請書に記入して運輸支局の窓口に提出します。書類を出し終わったら、運輸支局にある別の窓口で税金の申告を行い、自動車税の支払いをしましょう。最後に現在のナンバープレートを返却し、新しいナンバープレートを交付してもらってください。
トラブルの可能性もある
車を売却する際に行う名義変更の手続きは、決して難しいものではなく、業者に依頼しなくても個人で可能な範囲です。しかし、個人間の売買にはトラブルが付きものです。フリマサイトやオークションの場合は、入金がされないかもしれません。
もしくは、傷がある、不具合があるなどの苦情が入る可能性もあります。買主側からしてみると、高額な代金を支払ったのに車が納品されない、ということもあるでしょう。
そのほか、実際に故障や不具合がある、車検の有効期限が切れている、自動車税が払われていないなどの可能性もあります。売る方は高く売れ、買う方は安く買えるのが個人間売買の特徴ではありますが、もしトラブルを避けたいのなら、販売店を間に入れる方が安全といえます。
まとめ
車は、高額な商品です。個人間で売買すると金銭的には売る方も買う方もお得ですが、トラブルの可能性が高い点がネックといえます。もし個人間で売買をしたいと考えているなら、トラブル対策をしてからの方がよいでしょう。
書類に関してもスムーズに手続きができるように、きちんと必要な書類を不備なくそろえておくことが大切です。とくに遠くの相手と取引をするのなら、十分に注意して取引を行うようにしましょう。
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