中古車購入時には印鑑証明書が複数必要?シーンごとに解説

車の購入と売却と譲渡

中古車を購入する際には印鑑証明が必要となりますが、必ずしも1枚だけが必要になるというわけではありません。また、1枚しか必要がないということもないので、まずはなぜ印鑑証明が必要とされているのか、といった点からチェックしておく必要があります。今回は、印鑑証明とはどういったものなのか、といった点について解説します。

印鑑証明とは

印鑑証明とは、市町村役場などに印鑑を登録しておき、その印鑑が正しく自分のものであるということを証明するための書類です。認印のように誰でも手に入れることができるようなものではないため、実印は重要な契約をする場合に用いられます。

また、実印と印鑑証明をセットで使用することでこそ、その効力は発揮されます。ここでは、印鑑証明が必要な場合や必要な枚数について詳しく解説します。

車両の種類によって必要な印鑑証明の枚数は異なる

そもそも、なぜ印鑑証明が必要となるのか、といった点を把握しておかなくてはならないでしょう。車の売買で印鑑証明が必要となるのは、 移転登録をするときと自動車税の還付を受けるときです。

そのほか、コピーではなく原本が必要とされる場合もあるため、枚数や提出形態など、事前に確認しておくことが大切です。なぜなら、印鑑証明が必要となるのは、「本人で間違いないこと」を確認するためであり、印鑑証明とはいえど印影の確認だけでなく、住所や名前などの個人情報も記載されているからです。

いくら実印が登録してあるとはいえ、実印だけ、もしくは印鑑証明だけの提出であれば第三者が勝手に持ち出している場合も考えられます。しかし、印鑑証明と実印のセットで提出することで、なりすまし行為を防止することができるのです。

印鑑証明の発行場所

印鑑証明を発行することができる場所は、市町村役場やコンビニです。また、証明サービスコーナーが設置してあることもあり、そういった場所でも発行することができます。

役場では平日の昼間しか発行ができませんが、コンビニや証明サービスコーナーなどでは土日祝日といった役場が休みの場合や夜間であっても印鑑証明の取得が可能なので、平日に休みが取れない人にはおすすめです。

ただし、コンビニや証明サービスコーナーで発行する場合には、マイナンバーカードが必要になります。また、コンビニでは本人以外には発行ができないため、注意してください。

車の購入時に必要な印鑑証明の枚数

中古車の購入時に必要な印鑑証明書の枚数は、現在所有している車をどのように処分するのかによって異なります。そのほかにも、名義や車種などによっても異なる場合があるため、きちんと確認しておくようにしましょう。

たとえば、車が必要と感じて買うとしたときに、自分の名義で購入するなら印鑑証明は1枚で問題ありません。しかし、購入する車が他人の名義であったり軽自動車であったりする場合には、印鑑証明はそもそも必要がありません。

もし、車を手放す際に下取りをしたり買取をしたりといったことを希望しているなら3通必要です。廃車の場合も同様に3通用意しておかなくてはなりません。

もし、処分する車がなく、購入のみをするのであれば印鑑証明は必要ありません。もっとも枚数が多いのは、現在持っている車を下取りに出したうえで新車を購入する場合で、このケースになると4通必要になります。

購入方法別に印鑑証明の必要枚数を把握しておく

普通車を購入する方法によっても、必要となる印鑑証明の枚数が異なります。たとえば、現金で一括購入した場合、自分の名義の車であったなら、移転登録手続きに使用するために印鑑証明書の原本が1通必要です。

もし銀行系のローンで購入した場合にも、自分名義の車であるなら同じく印鑑証明が1通必要になります。このとき用意する印鑑証明に関しては、発行から3か月以内のものでなくてはならないため、注意しましょう。

しかし、ローンはローンであっても銀行系ではなく信販系のローンを利用する場合は、登録時の所有者がローン会社になります。

自分の名義にはならないことから、印鑑証明を用意する必要がありません。とはいえ、勤続年数が少なかったり未成年だったりする場合は、例外として印鑑証明と実印を提出しなければならない場合があります。

軽自動車の場合は?

軽自動車は普通自動車とは異なり、「資産」とはなりません。そのため、とくに印鑑証明を提出しなくても購入が可能です。必要書類も印鑑証明の代わりに住民票を用意しておけばよく、実印ではなく認印があれば大丈夫です。

また、住民票ではなく印鑑証明でも問題はありません。ただし、発行から3か月以内のものと決まっているため、昔発行したときの原本がのことっているから、といって使用することはできません。

車の下取り時にも印鑑証明が必要

車を購入するときに、今ある車を処分したい、と考える人もいるでしょう。もし車の購入時に現在乗っている車を下取り、または買取に出したい場合には、印鑑証明を取得しなければなりません。

また、廃車にする場合も同様です。車を下取り、または買取してもらう際には、必要のなくなった車を買い取ってもらう際に、移転登録に必要となるため1通、自賠責保険解約のために1通が必要であり、自動車税の還付があるなら、還付を受けるために1通必要になります。

販売店によっては、買取をしても売れなかった場合に備えて、抹消登録用に印鑑証明を1通求められる場合もあるため、事前に確認しておくことが大切です。

廃車にする場合

車を廃車にしたい、といった場合には、抹消登録、もしくは解体手続きのために1通、自動車税の還付を受けるために1通、自賠責保険の還付を受けるために1通の合計3通が必要となります。

廃車にする場合、二度と乗ることができない車なら永久抹消登録を行い、長期の出張や留学などで一時的に乗れなくなるため、一時抹消登録を行います。

ちなみに、一時抹消登録を行った後で結局乗ることがなくなった、といった場合には、解体届出をする必要があるでしょう。

どの手続きを行うにしても、印鑑証明は必要です。販売店を通す場合には、これらの面倒な手続きをすべてしてくれるのでおすすめです。

まとめ

車を購入する際に必要な書類の中には、印鑑証明書があります。とはいえ、どのような手続きをするのかやローンの種類によっても必要となる印鑑証明の枚数が異なっているため、今回は車の購入時の印鑑証明について詳しく解説しました。

期限内の印鑑証明を必要な枚数用意して、スムーズに手続きができるようにしておきましょう。

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