オークションサイトで車を購入したときや、友人知人から車を譲り受けたときなど、車の名義を元の持ち主から自分に変更する「移転登録」という手続きが必要となります。
移転登録というと聞いたことがないという人もいるかもしれませんが、名義変更の手続きといえば、わかりやすいでしょう。
自動車を譲り受けた際には、名義が元の持ち主のままではいけないため、必ず名義を自分の名前に変更しなくてはならないというものです。
とはいえ、手続きの法補遺鵜がわからない、もしくは面倒くさいという人もいるのではないでしょうか。
そういった人は、多少費用は掛かるものの、行政書士などに相談して代行してもらうと良いでしょう。今回は、行政書士に依頼したときのメリットや注意点について詳しく解説します。
自動車の名義変更を代行依頼するメリット
名義の変更くらい簡単だろう、と思うかもしれませんが、代行を依頼するには、それなりのメリットがあります。ここでは、名義変更手続きの代行依頼をするメリットについて詳しく解説しましょう。
- 手間がかからない
- 書類の記載ミスをなくせる
それぞれどういったことなのかを、詳しくみていきましょう。

手間がかからない
名義を変更する手続きは、そこまで時間がかからず複雑なものでもありませんが、面倒には違いありません。
そうしたときに行政のプロフェッショナルである行政書士などに代行依頼をすることで、面倒な手間をなくすことが可能です。
書類の記載ミスをなくせる
書類に記載するのは苦手、という人もいるのではないでしょうか。代行を依頼することで書類などをそろえてもらうこともでき、自分で必要事項を記入することもなくなります。そのため、書類の記載が苦手という人には代行依頼がおすすめです。
自動車の名義変更を代行依頼する際の注意点
自動車の名義変更の代行依頼をするということは、メリットばかりではありません。以下のような注意点があるので、依頼をする前にきちんと把握しておきましょう。
- 費用がかかる
- 時間がかかるケースがある
注意点について、それぞれ詳しくみていきましょう。

費用がかかる
行政書士に依頼するということは、当然その分手続きの費用が必要になるということです。料金はどの事務所に依頼するのか、どこまでのサポートをしてほしいのかによって異なります。
そのため、信頼できる事務所に依頼する必要があります。どの程度のサポートをしてくれるのか、費用形態はどうなっているのかなどを詳しく聞いておきましょう。
時間がかかるケースがある
自動車の名義変更を行う場合、時間がかかるケースがあります。たとえば、運輸支局が遠方にある場合です。単純に移動するだけで時間がかかってしまいます。
また、希望するナンバーがある場合も、時間がかかります。
なぜなら、ナンバーに希望がある場合は交付されるまでに4日ほど必要になるからです。
もし希望するナンバーが人気のあるナンバーであれば、抽選になってしまうため、より時間が必要となるでしょう。また、車検が切れている場合も時間がかかる可能性があります。
軽自動車の場合は車検が切れていても問題なく名義変更が可能ですが、普通自動車の場合は車検を通さなくては名義変更ができません。
そのため、もし普通自動車で車検が切れているなら、手続きが可能となるまでに時間がかかってしまいます。
自動車の名義変更を代行依頼するときに必要な費用は?
行政書士に代行の依頼をする場合は、15,000~55,000円程度の手数料が必要になります。どこからどこまでを行政書士に任せるのかにもよって、料金が変わってきます。
また、希望のナンバーを取得したい、という場合には、追加費用が必要になることもあるため、注意が必要です。
その他、名義変更だけでなく車庫証明も一緒に取得代行を依頼したいというときには、さらに費用が加算されます。
そのため、事前にどこまで代行してほしいのかを伝え、どの程度の料金がかかるのかを確認しておきましょう。

自動車の名義変更の手続き代行の際の手続き
自動車の名義変更を行うには、事前に書類を準備しておく必要があります。
手続きのほとんどは代行を依頼する行政書士に任せることができますが、書類の中には依頼者が用意しなければならないものもあります。
また、手続きは基本的に行政書士に任せるにしても、手続きの流れは把握しておくほうが良いでしょう。ここでは、自動車の名義変更に必要な書類と手続きの流れについて詳しく解説します。

普通自動車の名義変更に必要な書類
普通自動車の場合は、事前に車検を通しておいたり車庫証明を取得して置いたりしなくてはなりません。きちんと書類を準備してから、手続きに行く必要があります。
書類は、旧所有者と新所有者それぞれで準備が必要なものがあるので、注意しましょう。自動車の旧所有者が準備しなくてはならない書類は、以下の通りです。
- 印鑑登録証明書
- 譲渡証明書
- 自動車検査証(車検証)
- 委任状
印鑑登録証明書は、発行してから3か月以内のものを用意してください。譲渡証明書は、運輸支局に行けばもらえますが、わざわざ行くのが面倒・遠いから取りに行くのが大変という場合は、国土交通省のホームページから印刷すると良いでしょう。
委任状も同じく、国土交通省のホームページから取得できます。どちらの書類にも実印が必要となるため、その点だけ注意してください。
車検証は有効期限内のものであれば問題はありませんが、期限が切れているという場合には先に車検を受ける必要があります。
車検証は有効期限内であっても、車検証に記載されている住所と印鑑登録証明書に記載されている住所が異なる場合は、住民票の用意が必要になります。
自動車を譲り受けた新所有者が準備しなければならない書類は、以下の通りです。
- 委任状
- 印鑑登録証明書
- 自動車保管場所証明書(車庫証明)
印鑑登録証明書は、旧所有者と同じく3か月以内に取得したものを用意してください。委任状には、旧所有者と同じく実印が必要です。
自動車保管場所証明書(車庫証明)は、発行から1か月以内のものを用意しなくてはならないため、車庫証明を取得したらすぐに名義変更の手続きも行いましょう。
もし取得を行政書士に依頼する場合は、費用は上乗せされますが、手間は省けます。
軽自動車の名義変更に必要な書類
軽自動車の場合は、普通自動車とは必要になる書類が少々違ってきます。軽自動車を手続きする際に必要となる書類は、以下の通りです。
- 車検証
- 新旧所有者の印鑑
- 新所有者の住所証明
- 自動車検査証記入申請書
- 各種税金の納税証明書
もし車の管轄が変わるなら、上記書類に加えてナンバープレートも必要になります。
旧所有者から受け取らなくてはならない書類もあるため、ネットオークションなどで購入する場合は、注意が必要です。
必要となる書類に関しては、事前に確認しておくと良いでしょう。
手続きの流れ
自動車の名義変更の流れは、以下の通りです。
- 書類の準備をする
- 管轄の運輸支局へ行く
- 申請書の作成、手数料分の印紙の購入を行う
- 新しい車検証の交付を受ける
- 税金の申告を行う
書類を全て準備したら、管轄となる運輸支局へ書類を提出に行きます。もしナンバープレートを変更する場合には、車を持ち込まなくてはなりません。
書類に不備がなく、希望のナンバーなどもなければ、1日で変更は完了します。
行政書士などに代行依頼をするなら、印鑑登録証明書などを用意しておくだけで、あとはお任せできるでしょう。
まとめ
行政書士に自動車の名義変更の代行を依頼すると、費用は掛かるものの書類の不備はなくなります。行政書士は行政手続きのプロであるため、安心して任せることができるのもポイントです。
また、すべての手続きを任せたい場合から、一部の手続きだけをしてほしい場合など、予算に応じて臨機応変に対応してもらうこともできます。
まずは一度、近くの行政書士事務所に問い合わせてみてください。
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